ダニオビジョン(DanioVision)
オールインワン(All-in-one solution)
DanioVisionは、マルチウェルプレートにおけるゼブラフィッシュ幼生のハイスループット試験用に設計された一体型のシステムです。 ゼブラフィッシュに限らず、他の微生物でもお使いいただけます。
オールインワンの一体型のシステムとなっており、実験に必要なソフトウェアと機器の両方が含まれています。
- オブザベーション・チャンバー(照明を含む)
- 個体の温度を調節する温度コントロールユニット (オプション)
- 音・振動刺激を加えるためのタッピング・デバイス (オプション)
- EthoVision XTでプログラムされた、各幼生の同時追跡、光・音・振動などの刺激コントロール
- EthoVision XTがプリインストールされたDellプロフェッショナルワークステーション
ハイスループットのテストを簡単に
DanioVisionは、プラグ・アンド・プレイシステムとして設計されています。コンピュータに接続し、すぐに使用できます。オブザベーション・チャンバーの大きなスライド開口部は、トライアル中にウェルプレートを迅速に交換するための簡単なアクセスを可能にします。そしてプレートホルダーはウェルが常に同じ場所に配置されるよう、カメラとウェルは整列した状態を保ちます。
正確なトラッキング
EthoVision XTの正確ですばやい解析が、ゼブラフィッシュなどの微小な個体でも可能になるように、長年の研究に基づいて開発されました。
必要なデータ
EthoVision XTは広範囲の変数を自動的に計算します。 また、非常に強力なデータ選択ツールも備えており、これらの機能はDanioVisionを完全なシステムにしています。速度・移動距離・回転角などの変数を選択し、 驚愕反射が起こった時間プロットにデータを拡大、治療群間を容易に比較して必要なデータを得ることができます。
オブザベーション・チャンバー(DanioVision Observation Chamber)
- マルチウェルプレート、ペトリディッシュ、またはその他の小型容器用の赤外線(IR)バックライトホルダー。
- 高品質で高速(最大60フレーム/秒)のIR感度の高いカメラ。
- 動物の行動や時間に基づき、自動的に動作するようにプログラムできる白色光源。
- 角の歪みのない革新的な設計とカメラレンズ。
オブザベーション・チャンバーは、標準的なANSIおよびSBS準拠のIR-半透明マルチウェルプレートと互換性があります。 6,12,24,48,96の正方形または円形のウェルプレートを使用することができ、EthoVision XTには、これらすべてのテンプレートが含まれています。 また、ペトリディッシュやその他の小さな容器も使用可能で、これらの容器はプレートホルダーの中心に完全に固定されます。
このシステムは、ゼブラフィッシュ幼生の活動、動き、および行動の追跡のための理想的な環境を提供します。
高品質のデジタルカメラ(High quality camera)
ゼブラフィッシュなどの非常に速く動く小さな生物では、個体を正確に追跡することが難しい場合があります。しかし、これらの課題はEthoVision XT、特にDanioVisionのオブザベーション・チャンバーに含まれる高品質のデジタルGigEカメラで解決されます。カメラの高解像度(最大1280 * 960ピクセル)と高フレームレート(最大60フレーム/秒)により、動きを詳細に監視することが可能となります。 このカメラはIRに敏感ですので、 オブザベーション・チャンバーのIRバックライトと組み合わせて、昼夜を通じて追跡することができます。
完全に制御された実験環境(Controlled environment for high-throughput testing)
オブザベーション・チャンバーは、光の強さと温度をコントロールし、完全に制御された実験環境を作ります。
定常歪みのない画像(No image distortion)
トラッキングのための信頼性の高い画像を確保するために、DanioVisionには、画像への衝撃を吸収するための防振足が装備されています。 高品質のカメラとオブザベーション・チャンバーの革新的な光学設計は、ウェルの縁部での角度歪みを防止し、さらにバックライト付きプレートホルダーは、各ウェルに均一な照明を提供。シャドウイングを防ぎます。 IRバックライトとIR感度の高いカメラを組み合わせることで、暗闇でも信頼性の高いトラッキングが可能になります。 これらすべての機能を組み合わせることで、各個体を確実に確認できます。
温度コントロール(Temperature control)
温度コントロールは、幼生の実験における重要な要素となります。わずかな温度変化であっても実験動物の健康状態、ひいてはデータの有効性に影響することがあるため、温度変化を防ぎ、幼生の正確な温度をコントロールすることが必要となってきます。 温度コントロールユニットはオブザベーション・チャンバーに簡単に接続でき、幼生の実際の温度を制御します。
音・振動刺激(Tapping device)
DanioVisionタッピング・デバイスは簡単に設置することができ、ウェルプレートまたは他の容器を保持する槽の底に別個のタップを生成します。 これらのタップは水中で振動を起こし、個体に驚愕反応を引き起こします。 EthoVision XTからタッピング・デバイスのコントロールが可能であり、刺激の強さ(8つの異なるレベルで)と、タッピングレート(最大3タップ/秒)を設定できます。 タイミングに基づいてこれらをプログラムすることができます。
コミュニティ
私たちのゼブラフィッシュの研究コミュニティは成長しており、毎年Society for Neuroscienceでシンポジウムを開催しています。
研究のアプリケーション
パーキンソン病 、毒物学 、および概日リズムなどDanioVisionの研究についてはアプリケーションのセクションまたはノルダス社のブログで詳しくご覧いただけます。
“DanioVision allows an easy solution to monitor and quantify physical activity and swimming behaviour in a large number of larvae simultaneously.”
DR. M. DEN HOED | UPPSALA UNIVERSITY, SWEDEN